ろう付け.com 技術コラム、今回もろう付けの特徴についてお話しします。
ぜひ最後までご覧下さい。
ろう付けの特徴
ろう付けには主に以下の3つの特徴があります。
– 高精度
– 高強度
– 高気密
今回はその中でも、三つ目の高気密について詳しく見ていきます。
高気密で漏れなく接合
ろう付けをご検討されているお客様からこのようなお問い合わせをいただくことがあります。
「給水管や、排気管など高い気密性が求められる部分を溶接したいのですが気密性に不安がある」
「TIG溶接では接合部に歪みが発生してしまい、寸法が出ない」
「歪みによる気密性の低下が気になる」など…
確かに給水管や排気管などの液体や気体が通る部品にとって、気密性は最もと言っていいほど重要な要素です。
製品によっては人命に関わる危険性の高いガスが通る部品あります。
そもそも ”気密” とは内と外の気体が流通しないよう密閉された状態を差します。
身近なところですとサッカーボールが挙げられます。
ボールはバルブにより気密性が保たれており、気密性が低いと内部の空気が漏れボールとしての機能を果たしません
実際にあるお客様の事例で、以前は溶接による密封加工を行っていたが、ピンホール (非常に小さな穴) により漏れが発生したために農薬が川へ流出してしまい、大きな事故に繋がったというお話を伺いました。
ここで改めてご紹介させて頂きたいのが弊社が得意とする ”炉中ろう付け加工” です。
炉中ろう付けには接合部分に高い気密性を持たせることができるというメリットがあります。
ではTIG溶接、通常のトーチろう付けと一体何が違うのでしょうか?
なぜ高気密を維持できるのか?
それはワークの加熱方法に一因があります。
大気ろう付け (トーチろう付け) やTIG溶接は接合したい箇所を局所的に加熱し溶接するので、加熱された部分のみが変形してしまい、歪みが発生してしまいます。
それに対し炉中ろう付けの場合、製品全体を加熱することで製品自体の歪みを最小限に抑えることができます。
結果的に歪みも少なく高い気密性を与える事が可能になります。
とはいうものの、実際に歪みを最小限に抑えられるのか?製品全体を加熱する事に問題はないのか?
といったご不安もあるかと存じます。
チトセでは1ヶ~ 試作対応も行っております。
ご相談・御見積は無料ですので、お困りの際はぜひお問い合わせください。
いかがでしたか?
今回はろう付けの特徴である気密性の高さついてお伝えしました。
次回以降もろう付けの特長や魅力について発信していきます。
それではお楽しみに!